システム開発・刷新のための データモデル大全をおすすめしたい人
初学者のエンジニアはもちろん、エンジニアと協業するエンジニアではない人が読むことで、コミュニケーションを深め相互理解を進めることができると思う。 また、下記のような人も是非読みましょう。
- データモデルをなんとなくやっていたエンジニア(私です…)
- もっと簡単なデータモデル記述方法はないかと探していた人
- 新規システム開発がある人
- 既存システム刷新がある人
システム開発・刷新のための データモデル大全の概要
システム開発・刷新のための データモデル大全の章立て
- 第1章 『かね玄』のデータモデル
- 第2章 主キーの重要性
- 第3章 正規化と正規化崩し
- 第4章 データモデリングの進め方
- 第5章 企業と事業
- 第6章 仕訳と決算
- 第7章 商品と契約
- 第8章 設備と能力
- 第9章 残高と取引
- 第10章 予算と実績
システム開発・刷新のための データモデル大全の感想
第1章 『かね玄』のデータモデル
仮想の金物屋かね玄が商売を行う上で扱うデータを考えて話が進んでいく。
データが簡単なものから具体的で煩雑な形へと徐々に変形していく過程を説明しているため、わかりやすい。
また、「データモデルとは!」といきなり定義から入るのではなく、過程の中で、「これがデータモデルなんだよ」という流れなので初学者でも学びやすいと考えられる。
データモデル記述方法が重要かな
第2章 主キーの重要性
データモデルの要、主キーについて説明されています。
「データモデリングとは主キーの発見過程」は納得です。
また、各データモデルの関係性についても説明されています。 あやふやだった部分を整理しましょう。
第3章 正規化と正規化崩し
正規化したら完成ではない、現実の実装に落とし込み、使えるようにしないといけない。
正規化崩しの方法が説明されています。
データモデリングは「データの理想的な形を求める行為」と「理想を現実の実装への妥協点を求める行為」がある。
章末に練習問題があるので是非やりましょう!
第4章 データモデリングの進め方
創造的DOAについて説明されている。
私も、昔は業務(プロセス)からUIを考えて、データモデルを想像していた。 新規であっても刷新であっても同じ感覚でやっていた…
最近では、「データこそがアプリケーションやサービスの中心だ!」と思い始め。この本にたどり着いた。 そして、その考えを再定義した言葉が「創造的DOA」で腹落ちした。
また、「既存のシステム開発業界の負の遺産」や「データモデルの重要性を理解しない開発者」について言及している。
ある程度自信のあるエンジニアなら、この章を読んで「なるほど」と思ったら買って読んだらいいと思う。